ノイズとは

自然界には様々なノイズがあり、わたしたちは日々ノイズに囲まれて暮らしている。オーディオ機器において、ノイズは音楽再生における天敵と言えるもので、ノイズが音楽信号に乗ることで、本来あるべき音楽情報を再現することができなくなる。したがってノイズが少ない機器ほど優秀とされ、いかにノイズを抑えられるかはオーディオメーカーにとって重要な課題であり、商品開発上の一大テーマでもある。 オーディオ機器から発生するノイズには、オルタネーターやDAコンバーターといったノイズ発生源からケーブルや導線を伝わって侵入してくる伝導ノイズや、回路ブロックをはじめとする部品やケーブルから放出される放射(輻射)ノイズ、周囲の部品との関係性で生じる電磁誘導ノイズや、導体に帯電した物体を近づけた際に導体へ電気が移動する静電誘導ノイズなどがあり、通常はそれらが絡み合ってノイズを形成する。ノイズの原因究明は非常に困難な作業であり、カーオーディオの場合はシステム本体だけでなく、車室内の他の部品がカーオーディオのノイズを誘発させる場合もある。 ノイズとは オーディオ機器におけるノイズを計る指標として、一般にS/N比が用いられる。これはノイズが音楽信号の中にどれくらいの比率で混入しているかを数値化したもので、文字通り信号と雑音のエネルギー比。単位はdBで、ノイズが少ない場合は数値が大きく「S/N比が高い(または良好)」と評され、一方ノイズが大きい場合は数値は小さくなり、「S/N比が低い(または悪い)」とされる。ただしここにすべてのノイズ成分が考慮されているわけではなく、人間の可聴帯域である20Hz~20kHzを超える規定帯域外の音域のノイズは計測されない。 ノイズとは では、ノイズは一体どのようにして発生するのだろうか。オーディオ機器におけるノイズは、主に電気系統の急激な変化に乗じて発生する。仮に12V/1Aの電気が給電されるパーツの抵抗値が1Ωだとして、通電時には電圧は11Vに降下するため、そこで失われた1A分が伝導ノイズに変換される。こうした電圧低下によるノイズの混入を防ぐため、抵抗値(インピーダンス)を下げたり、電源を強化するなどの対策が必要となる。また、放射ノイズを防ぐため、ノイズの発生源となる部品を見極め、金属パネル等で囲い込むことがあるが、その際、囲い込む金属がアンテナとなって新たに静電誘導ノイズの発生源になることがある。ノイズとの戦いはいたちごっこのようなもので、根本的にすべてのノイズを断つことは不可能である。

ノイズとは