デジタルアンプとアナログアンプの比較

カーオーディオシステムの要でもあるアンプ。カーナビやヘッドユニットに内蔵されるものから、マルチスピーカーは元よりサブウーファーを鳴らす大出力の外部アンプなど、求めるサウンドや設置場所に合わせて多くの選択肢がある。アンプにはA級、B級、AB級と呼ばれるアナログアンプと、デジタルアンプと呼ばれるD級アンプがある。D級アンプはアナログアンプに比べ90%以上も電源効率に優れ、発熱量が少ないためヒートシンクの容量が半分以下となり、シンプルな回路構造と相まって小型軽量化を可能にしている。これはスペースに制限のある車室内環境においては大きなメリットであるものの、音質に関しては後述の通りノイズの影響を受けやすく、歪みが生じやすいことなどから、従来よりアナログアンプに劣るとされてきた。 そのため、デジタルアンプはモバイル機器やテレビなど、低消費電力で小型軽量が重視され、それほど音質に固執しない用途に用いられることが多く、歪みの影響を受けにくいサブウーファー専用のアンプに用いられはするものの、その円熟味に欠ける音質から旧来のオーディオファンの評価は芳しくなく、音質が優先される高級オーディオ機器やプロオーディオのジャンルにおいては、主にAB級アンプを中心としたリニアなオーディオアンプが主流とされて来た。 ところが近年カーオーディオにおいてこうした流れに変化が訪れている。ハイブリッドカーをはじめとするエコカーが躍進し、電力消費を抑える観点から省電力なデジタルアンプが脚光を浴びている。デジタルアンプ最大のメリットである小型かつ高効率は、エコカーとの親和性が高く、オルタネートに過度の負荷をかけることなく安定した駆動が行えることはもちろん、コンパクトで設置場所を選ばない。また、半導体の著しい進化を背景に、アナログアンプに比べスピード感やアタック感に優れ、CDなどデジタル音源との相性のいいデジタルアンプへの評価は年々高まっており、もはや音質でアナログとデジタルの優劣を付けることが難しい。デジタルアンプがアナログアンプに取って代わり、カーオーディオの主流になる日も遠くないかも知れない。

デジタルアンプとアナログアンプの比較